【初心者向け】利回りと複利の考え方~30年後にいくらになる?

投資信託等を始めた方が気になる利回り。実際どれくらい増えるのか?またどのように計算するのかをまとめていきます!

<目次>

利回りの考え方

運用実績として「利回り」と出てきますが、そもそも利回りとは何か?

利回り=(分配金+売却損益)/投資元本×100

で計算されます。100万円投資信託を購入し、その年に分配金2万円、売却益3万円の場合、
(2万円+3万円)/100万円×100=5%ということになりますね。
投資信託では正確には手数料(販売手数料、信託報酬、信託財産留保額)、税金(20.315%)を引く必要があります。

また、3年利回り、5年利回りという際には↓で計算されます。

利回り=(分配金+売買損益-販売手数料-信託報酬-信託財産留保額-税金)÷投資元本÷運用年数×100

複利の考え方

上記の例で利回り5%で仮に10年同じ利回りと仮定すると、10年後も5万円増えるということにはなりません。1年目の利回り分(5万円)が2年目には元本100+5=105万円として、運用され、2年目には105万円×1.005=1,102,500円となります。

これが複利の考え方です!
2年目の方が1年目よりも2500円多くなりましたね。

利回りによりどれくらい違うのか?

それぞれ100万円を複利計算、利回り1%~10%、30年運用した結果は↓(万単位)になります。複利効果により30年後にはかなり差が開くことが分かると思います。

手数料と税金は考慮していませんが、投資信託の利回りは4~7%程度ですので、30年で3~7倍に増えていることが分かりますね!

つみたてNISAでは販売手数料、信託財産留保額が0円のインデックスファンドも多く、20年間は非課税のため、信託報酬だけの影響を受けますが、信託報酬も年0.1%前後のため、ほぼ↓の金額が想定されます!

年数/利回り 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 8% 9% 10%
1年 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110
2年 102 104 106 108 110 112 114 117 119 121
3年 103 106 109 112 116 119 123 126 130 133
4年 104 108 113 117 122 126 131 136 141 146
5年 105 110 116 122 128 134 140 147 154 161
6年 106 113 119 127 134 142 150 159 168 177
7年 107 115 123 132 141 150 161 171 183 195
8年 108 117 127 137 148 159 172 185 199 214
9年 109 120 130 142 155 169 184 200 217 236
10年 110 122 134 148 163 179 197 216 237 259
11年 112 124 138 154 171 190 210 233 258 285
12年 113 127 143 160 180 201 225 252 281 314
13年 114 129 147 167 189 213 241 272 307 345
14年 115 132 151 173 198 226 258 294 334 380
15年 116 135 156 180 208 240 276 317 364 418
16年 117 137 160 187 218 254 295 343 397 459
17年 118 140 165 195 229 269 316 370 433 505
18年 120 143 170 203 241 285 338 400 472 556
19年 121 146 175 211 253 303 362 432 514 612
20年 122 149 181 219 265 321 387 466 560 673
21年 123 152 186 228 279 340 414 503 611 740
22年 124 155 192 237 293 360 443 544 666 814
23年 126 158 197 246 307 382 474 587 726 895
24年 127 161 203 256 323 405 507 634 791 985
25年 128 164 209 267 339 429 543 685 862 1,083
26年 130 167 216 277 356 455 581 740 940 1,192
27年 131 171 222 288 373 482 621 799 1,025 1,311
28年 132 174 229 300 392 511 665 863 1,117 1,442
29年 133 178 236 312 412 542 711 932 1,217 1,586
30年 135 181 243 324 432 574 761 1,006 1,327 1,745

4%ルール

少し利回りとは異なりますが、FIRE(Financial Independence(経済的自立), Retire Early(早期退職))を目指している方は聞いたことがあると思いますが、4%ルールというものがあります。

投資信託の平均的に4%の実質利回りがアメリカでは得られることから、年間の支出が投資額の4%に抑えられれば、投資額(資産額)を減らさずに老後まで暮らせることです。

ただし、年間支出が400万円の場合でも、1億円を投資に回す必要があります^^;

400万円では足りない家庭も多いかと思いますが、老後を考えるとどうでしょうか?
2000万円問題もあり、年間の収支がマイナスになる場合、100万円でも資産を切り崩さずに、毎年もらえればかなり助かるのではないでしょうか?100万円であれば、2500万円の投資額で実現可能であり、30年貯めれば上記の表から約3倍に増えることから、30歳の頃から800万円ほど運用に回していれば実現可能です。
老後資金や教育資金として銀行に貯めている方であれば、預け先を投資信託にするだけで済みますね!

なぜ4%なのでしょうか?

アメリカのS&P500の成長率7%、アメリカのインフレ率3%であり、差し引くと4%であることからきています、日本ではインフレ率はもっと低いので5%ルールが成り立つかもしれませんね!