2024年4月から「貸株」を始めました!
早速、楽天証券から入金がありましたので、私が感じる貸株のメリット・デメリットをまとめておきます!
<目次>
そもそも貸株とは!?
自身が保有している株式を証券会社に貸し出すことで、レンタル料がもらえるという証券会社のサービスです。
気になる金利ですが、年利0.1%から最大7%越えもあるようですが、基本は「年利0.1%」と思っていた方が良いかと思います。
私の持ち株はすべて年利0.1%でした!
なぜ利率があるのか?
年利0.1%とはいえ、何もしないで利益がでるのは怪しい?と思う方もいるかも知れません(私です!)
理由としては、証券会社もメリットがあるからです。
私たちの貸株を利用して、信用取引をする機関投資家等にさらに貸して運用しています。そのため、安く仕入れて、高く貸し出すことで収益を得ています。個人ではそのような貸し借りはできないので、証券会社の特権というものでしょうか?
このような仕組みですので、基本的にはリスクはないかと思っています!
リスクについては以下、貸株のデメリットで説明します!
3種類の貸出方法
貸出方法としては以下の3つがあります。
大きな違いとしては権利確定日に貸しているか、いないかの違いです。「金利優先」「株主優待優先」も配当金相当額は入金されますが、「配当所得」ではなく「雑所得」となります。
<ポイント>
給与所得者で確定申告をしていない方は20万円以下の雑所得は確定申告の対象外ですが、以下「金利優先」「株主優待優先」の配当金相当額+貸株金利は雑所得の対象となり、20万円以上となる方は要注意です!
種類 | 内容 |
---|---|
金利優先 | ・権利確定日に株式の自動返却を行わず貸株金利を継続 (代わりに権利確定日のみ貸株金利が通常の5倍) ・配当金は配当金相当額として支払(雑所得) |
株主優待優先 | ・権利確定日に自動的に株式が返却され株主優待の権利取得 ・(株主優待情報がない場合)配当金は配当金相当額として支払(雑所得) |
株主優待・予想有配優先 | ・権利確定日に自動的に株式が返却され株主優待・配当金の権利取得(配当金は配当所得) |
雑所得は確定時に考慮が必要なため、特段、強い希望がなければ「株主優待・予想有配優先」が無難かと思います!
貸株の設定
私は楽天証券とSBI証券で貸株を行っていますが、違いがありました。
大きな違いは貸出単位です。単元未満株でもしたい方はSBI証券の方が良さそうですね!
振込日は前月1日から末日までを基準に原則、楽天証券は2日、SBI証券は15日に振り込まれます。
楽天証券の場合、第2営業日。SBI証券の場合、15日が休日なら前営業日のようです。
貸株金利の計算方法
では実際にどのように計算されるかですが、株価は取得価格ではなく、時価評価となります。
<計算例>
たとえば、取得価格300,000円、評価額365,000円、貸株利率0.1%のある1日の貸株金利は
365,000円×0.001×(1/365)=1円となります。
株価 | 時価評価 |
日数 | 全日(休日含む) |
365,000円で1日1円というのを大きいと思うか小さいと思うかは意見が分かれる所かと思いますが、個人的にはありかなと思っています!
貸株のメリット
配当金は変わらずもらえる
貸株の設定次第ではありますが、配当金もしくは配当金相当額がもらえます!
貸株金利をもらえる
年間で評価額が変わらない前提で貸株金利を計算すると、以下のようになります。
<例:年間貸株金利>
10万円×0.1%=100円
100万円×0.1%=1,000円
1000万円×0.1%=10,00円
評価額が100万円であれば年間1,000円となり、貸株の設定をするだけでもらえるのであれば、悪くはないかと考えています。
手軽にできる不労所得!
売却時には手続き不要!
貸株をしていると、自由に売却ができないと(私は)考えていましたが、売却時には自動で貸株設定を外してくれるようです。そのため、急な売却時にも特段手続きは不要となります!
実際にSBIで単元未満株を売却しましたが、特段普段と変わりなく売却できました!
貸株のデメリット
デメリットというよりは注意点の要素も大きいです。
新規購入時には貸株となる
一度貸株設定をすると新規購入時には貸株設定となります。長期保有特典などある場合には貸株設定を外す必要がありますが、自動で貸株設定されるため、注意が必要です。
結構忘れやすいので、NISA枠以外で購入することが多い方は、定期的に貸株設定を確認した方が無難かと思います!
分別管理義務の対象外
証券会社は自社資産と顧客資産を「分別管理」する義務があり、仮に証券会社が破綻しても、原則保有株式は返還されます。さらに仮に証券会社が分別管理をしていなかったとしても、「日本投資者保護基金制度」で1人1000万円が補償してくれますが、貸株は何れも対象外となります。
リスクは極めて高いですが、楽天証券やSBI証券では発生可能性は極めて低いと考えています。
楽天証券やSBI証券が上記のような事態になることは考えにくく、可能性は低いと思っています。ただ、経営が怪しい場合には「早めに貸株設定を解除する!」と覚えておくのは良いと思います!
雑所得の対象となる
貸株金利は原則、雑所得の対象となります。20万円以上では確定申告が必要です。特に「金利優先」や「株主優待優先」とすると配当金相当額も雑所得となるため注意が必要です。
株主優待も雑所得の対象です。総額で20万円を超える場合には注意が必要です。
「金利優先」「株主優待優先」を選択した場合の配当金相当額も雑所得の対象となりますので、雑所得が大きく増える可能性があります。そのため、「株主優待・予想有配優先」が無難かと思っています!
確定申告で総合課税となる
雑所得の対象となる他にも確定申告時には総合課税の対象となります。雑所得分の所得が増えるので、貸株金利が高い方、また特に年収が高い方は税率が増える可能性があるので注意が必要です。
とは言え時価評価1000万円を貸株にしても年間1万円程度ですので、実際はあまり影響はないかと考えています。来年の確定申告時に確認してブログも更新予定です。
長期保有特典の優待が受けられなくなる!?
貸株の特性上、「株主優待・予想有配優先」設定をしていても長期保有特典の対象外となる可能性があるようです。私も実際に経験がないのですが、ネットで調べてみても、長期保有特典の対象外とならないという人もいるようですが、心配なので私は長期保有特典あり(ヒューリック、KDDI等)の銘柄は貸株の対象外としています。また、今後、長期保有特典なしの優待が長期保有特典ありに変わる可能性もあるので、原則、優待銘柄は対象外としています。(一部、対象はあります)
実際、大和ハウス工業は貸株設定していましたが、優待は送られてきました。(忘れていただけですが…)
NISAは対象外
デメリットとまでは言えないかもしれませんが、NISAの銘柄は貸株の対象外となっています。そもそも貸株設定ができないので分かるかと思いますが、NISAだけをしている方は実質貸株はできないです。
まとめ
主なメリット・デメリットをまとめると以下のとおりとなります!
<メリット>
1.年利は0.1%が基本
2.貸株設定だけで不労所得が得られる
→評価額が100万円であれば年間1,000円程度の不労所得が得られる。
3.株主優待・予想有配優先の設定が無難
<デメリット>
1.新規購入時には自動的に貸株となる設定
2.分別管理義務・日本投資者保護基金制度の対象外
3.長期保有特典ありの銘柄は貸株から外すのが無難
デメリットはあるもののメリットの方が多いかと思い、貸株を始めました!
今後、利用する中で気がついた点は随時更新していく予定です。
現状は月1,800円想定の貸株金利を見込んでおり、NTT10株を買っていく予定です!
→2025/1/9訂正、月1500円想定
2024年貸株実績!
※2024年4月から開始のため、2024年5月は1か月のうち全日ではないため参考程度
評価額に金利がかけられるため、金額に変動があります。
※2024年8月以降はほぼ同じです。
理由としては①ひと月の営業日が異なる。②時価評価のため、株価により貸株金利が異なるとなります!
基本はNISA枠を埋めていくので、当分大きな変動はないと思います。
年間ベースで試算すると最低1500円/月×12ヵ月=18,000円でした!なかなかバカにできない金額になったので、再投資していきます!
2025年1月9日追記
2024年4月途中から始めたので、2024年は約7.5か月分ですが、合計で11,838円でした!日経が下がったのと優待銘柄を増やした影響もあって、後半は少し下がっていますが、年間18,000円くらいはいけそうです!再投資していけばどんどん増えていくと思うので、ありがたいです。